この科目群について
第38回の 介護福祉士国家試験で、「介護過程」は パートCに 入っていて、問題106〜113の 8問 でした。
合格するには、総得点の 合格基準(第38回は 125点のうち 64点以上)を 満たし、さらに 11の 科目群 すべてで 得点が あることが 必要でした。くわしくは 合格基準の 記事 を 見てください。
問題と 正答は、社会福祉振興・試験センターが 公開している 第38回の 試験問題と「合格基準・正答一覧」に よります。問題の 文は 変えていません。
解説は PassQuest が 独自に 書いたもので、社会福祉振興・試験センターとは 関係が ありません。
法律や 制度は、試験の あとに 変わることが あります。新しい 情報も、公式の 案内で 確かめてください。
問題の一覧
問題を 読んで、自分で 答えを 決めてから「答えと解説を見る」を 開いてください。
問題106
次のうち,介護過程における生活課題への対応として,最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1介護福祉職が望む支援を実現すること
- 2利用者が望む暮らしを実現すること
- 3他職種が望む連携を実現すること
- 4家族が望む経済状況を実現すること
- 5施設が望む運営を実現すること
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正答:2
正解は2です。介護過程は、利用者が望む暮らしを実現するために、情報を集め、課題を見つけ、計画を立てて実行し、見直していく流れです。生活課題も、本人が望む生活と今の状態との差から考えます。支援者の都合を先にすると、支援の方向がずれてしまいます。
1.介護福祉職が望む支援ではなく、利用者の希望が中心です。
2.正解です。
3.他職種との連携は目的ではなく、支援を進めるための方法です。
4.家族が望む経済状況は、利用者の生活課題そのものではありません。
5.施設の運営の都合を優先してはいけません。
問題107
次の記述のうち,短期目標に関する説明として,最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1介護福祉職の介護目標を設定する。
- 2利用者の1年後の状態を記載する。
- 3利用者の家族を主体にして表現する。
- 4アセスメントに基づく利用者の具体的な生活課題から検討する。
- 5目標達成時の介護福祉職の満足度を記載する。
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正答:4
正解は4です。短期目標は、アセスメントで見つけた利用者の具体的な生活課題をもとに考え、短い期間で達成をめざす目標です。だれが読んでも同じように分かる表現にすると、本人も実感でき、チームでも共有しやすくなります。
1.目標の主体は介護福祉職ではなく、利用者です。
2.1年後のような先の状態は、長期目標として考えます。
3.家族ではなく、利用者本人を主体にして表現します。
4.正解です。
5.介護福祉職の満足度は、目標にはなりません。
問題108
次の記述のうち,介護計画の実施に関するものとして,適切なものを1つ選びなさい。
- 1利用者の実践状況は評価日にまとめて記録する。
- 2介護福祉職が結果に満足できるまで実践を続ける。
- 3介護福祉職の実践経験を積むことを目的にする。
- 4他職種が立案した介護計画をチームで実践する。
- 5利用者に支援内容を説明して同意を得る。
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正答:5
正解は5です。介護計画を実施するときは、まず利用者に支援の内容を分かりやすく説明し、同意を得ることが必要です。本人が納得していれば、いっしょに取り組むことができます。実施の様子はそのつど記録し、必要があれば計画を見直していきます。
1.実施の様子は評価日にまとめるのではなく、その日ごとに記録します。
2.介護福祉職が満足するまで続けるのではなく、利用者の状態に合わせます。
3.介護福祉職が経験を積むことは、実施の目的ではありません。
4.介護計画は、介護福祉職が立案します。
5.正解です。
問題109
次のうち,サービス担当者会議にサービス管理責任者が出席する目的として,最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1個別支援計画の取り組みの報告
- 2障害支援区分の判定
- 3支給が必要かどうかの決定
- 4サービス等利用計画の説明
- 5相談支援専門員への個別支援計画作成の指示
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正答:1
正解は1です。サービス管理責任者は、個別支援計画をつくり、その計画のとおりに支援が進んでいるかを確かめる立場です。会議に出て取り組みの状況や本人の変化を報告することで、関わる人たちが情報を持ち寄り、支援の方向をそろえることができます。
1.正解です。
2.障害支援区分を判定するのは市町村です。
3.支給が必要かどうかを決めるのも市町村です。
4.サービス等利用計画を説明するのは相談支援専門員です。
5.個別支援計画をつくるのはサービス管理責任者自身で、相談支援専門員に指示するものではありません。
次の事例を読んで,問題110,問題111について答えなさい。
〔事例〕Aさん(78歳,女性,要介護1)は,軽度の認知症(dementia)があり,通所介護(デイサービス)を利用しながら一人暮らしをしている。一人娘が近くに住んでいる。最近,近所の人から娘に,「決められた日以外にごみを出しているので,そっと片付けているの」と連絡があった。翌日,娘がAさんの自宅に行くと,部屋の中に弁当の空の容器がそのまま残されていた。心配した娘が同居を勧めたが,Aさんは,「これからもこの家からデイサービスに通いたい」と強い口調で言った。話し合いの結果,娘が夕方に様子を見に行くことになった。Aさんは,通所介護(デイサービス)を休むことなく利用していたが,ある日の迎えのとき,担当の介護福祉職に,「今日は行きたくない」と言って利用を拒否した。娘が理由を聞くと,「クイズの時間になると利用者のBさんに,あなたの答えはいつも間違えていると何度も注意される。情けない・・・」と話した。娘はAさんの様子を介護福祉職に伝えた。
問題110
次のうち,Aさんのニーズとして,最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1娘の家で同居すること
- 2自宅での生活を続けること
- 3通所介護(デイサービス)を休めること
- 4弁当のメニューを変更すること
- 5ごみ出しを近所の人に任せること
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正答:2
正解は2です。Aさんは、娘から同居を勧められたときに「これからも、この家からデイサービスに通いたい」と強い口調で言っています。ごみ出しや弁当の空の容器は心配な点ですが、Aさんが本当に望んでいるのは、今の自宅での暮らしを続けることです。
1.同居は娘が勧めたことで、Aさんは望んでいません。
2.正解です。
3.「今日は行きたくない」は一時の気持ちで、もとからの願いではありません。
4.弁当のメニューを変えたいという希望は出ていません。
5.ごみ出しを近所の人に任せたいとは言っていません。
問題111
Aさんの娘から連絡を受けた通所介護(デイサービス)では,介護過程の再アセスメントをすることになった。
次のうち,Aさんの再アセスメントで重視すべき情報として,最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1通所介護(デイサービス)を利用しない日の過ごし方
- 2通所介護(デイサービス)での様子
- 3通所介護(デイサービス)の利用継続に関する娘の意見
- 4通所介護(デイサービス)の迎えを担当した介護福祉職の印象
- 5通所介護(デイサービス)以外のサービスを利用することへの意向
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正答:2
正解は2です。Aさんは、クイズの時間にBさんから何度も間違いを指摘され、「情けない」と話しています。利用をことわった理由は通所介護の場面にあるので、まずそこでのAさんの様子や、Bさんとのやりとりを具体的に確かめることが必要です。本人の体験をていねいにつかむと、また安心して通える工夫が見えてきます。
1.利用しない日の過ごし方は、今回の理由と直接は結びつきません。
2.正解です。
3.娘の意見は参考になりますが、中心はAさん本人の思いです。
4.職員の印象は主観であり、事実の確認にはなりません。
5.ほかのサービスを考えるのは、まだ先の段階です。
次の事例を読んで,問題112,問題113について答えなさい。
〔事例〕Aさん(50歳,男性,障害支援区分3)は,中度の知的障害がある。身体機能に問題はないが,遂行機能に障害がある。短い言葉での意思表示はできる。両親は亡くなっている。姉が近くに住んでいるが,同居は難しく,共同生活援助(グループホーム)へ入居した。入居時に短期目標を「生活のリズムを整える」と設定し,順調に進んでいた。日中は就労継続支援B型事業所に通っている。共同生活援助(グループホーム)の生活に慣れてきた頃,Aさんは日中活動を休むようになった。心配した生活支援員が居室を訪ねると,Aさんが,「昨日も,遊びに来た隣室の友人が,散らかっている部屋を見て笑った。前はきれいにできていたのに」と自信をなくしている様子であった。生活支援員がAさんの居室を確認すると,趣味で集めているアニメグッズや衣服が増えていて,きれいにしていた自室内に散乱していた。
問題112
次のうち,日中活動を休むようになったAさんの状態を理解するために必要な情報として,最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1Aさんの姉の家族構成
- 2隣室の友人がAさんの部屋に行った時間
- 3Aさんが自信をなくした理由
- 4生活支援員がAさんの部屋を訪ねた心情
- 5Aさんが隣室の友人と遊ぶことになった理由
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正答:3
正解は3です。Aさん(50歳、男性)は、隣室の友人に散らかった部屋を笑われたことを話し、「前はきれいにできていたのに」と自信をなくしています。日中活動を休むようになった背景を理解するには、Aさんが何にどう傷つき、なぜ自信をなくしたのかを本人から聞き取ることが必要です。
1.姉の家族構成は、今回の状態を理解する手がかりになりません。
2.友人が部屋に来た時間は、行動の理由の説明になりません。
3.正解です。
4.生活支援員の心情は、Aさんの理解にはつながりません。
5.友人と遊ぶことになった理由は、休むようになった理由の中心ではありません。
問題113
後日,カンファレンスが開かれ,短期目標についての見直しが検討された。
次の記述のうち,見直された短期目標として,最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1趣味を変更する。
- 2現在の自室の状態を維持する。
- 3衣服を部屋の隅に寄せる。
- 4日中活動の事業所を変更する。
- 5自室を整理整頓する。
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正答:5
正解は5です。Aさんは、趣味で集めたアニメグッズや衣服が増えて部屋が散らかり、自信をなくしています。「自室を整理整頓する」は今の課題に合っていて、何をすればよいかが分かりやすく、達成も確かめやすい目標です。片づいた部屋を取りもどすことが、自信の回復と日中活動への参加につながります。
1.趣味を変えることは、Aさんの楽しみを取り上げることになります。
2.今の散らかった状態を続けても、課題は解決しません。
3.衣服を隅に寄せるだけでは、整理整頓にはなりません。
4.事業所を変えても、休むようになった理由は解決しません。
5.正解です。
出典
- 社会福祉振興・試験センター「過去の試験問題」
https://www.sssc.or.jp/kaigo/past_exam/index.html - 社会福祉振興・試験センター「第38回 介護福祉士国家試験 合格基準・正答一覧」
https://www.sssc.or.jp/kaigo/past_exam/pdf/no38/k_kijun_seitou.pdf - 社会福祉振興・試験センター「過去問題利用にあたっての留意事項等」
https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html - 社会福祉振興・試験センター「第38回 試験問題(介護過程)」
https://www.sssc.or.jp/kaigo/past_exam/pdf/no38/k_pm_06_38.pdf
確かめた日:2026年11月6日
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